論文：アメリカ通商政策と日米貿(mào)易の展望

論文
アメリカ通商政策と日米貿(mào)易の展望
曽我部 麻衣

はじめに

グローバル化が進(jìn)行する中で、世界における貿(mào)易の重要性はますます高まってきている。
特に日本とアメリカの貿(mào)易は世界においても大きなシェア、影響力を持ち合わせており、同時(shí)
に日米貿(mào)易摩擦は長年に渡り、何度となく問題となってきた。
これまでの日米間の貿(mào)易摩擦の歴史を振り返り、これから雙方が健全で激しい摩擦のない貿(mào)
易_を整えていくための方法を考えていく上で、「_貿(mào)易」と「保護(hù)貿(mào)易」、「公正貿(mào)易」と
「不公正貿(mào)易」の概念をとらえておくことは重要である。
まず、「公正」と「不公正」の概念を考える際に、何が不公正であるかということは貿(mào)易相手
國同士の認(rèn)識(shí)によって異なることが多い。狀況や國によって消費(fèi)者や相手國とのバランスを考
慮して外國製品を輸入することを「公正」と判斷することもあれば、被害を受ける産業(yè)や労働
組合を考慮して自國産業(yè)を保護(hù)することを「公正」と判斷することもあるかもしれない。ただ、
決定的に誰もが不公正であると判斷できる數(shù)値が雙方の貿(mào)易収支である。公正貿(mào)易とは少なく
とも、雙方が譲歩しあう點(diǎn)での公正と認(rèn)識(shí)される點(diǎn)を見出し、貿(mào)易赤字、黒字のバランスをう
まくとろうと努める貿(mào)易のことを指す。
次に「_」と「保護(hù)」の概念を捉える際に、一般的に世界各國が目指しているのは_貿(mào)
易_とされている。WTO という世界貿(mào)易機(jī)関においても「_主義」の提唱のもとに成り
立っている。しかし、表面的には誰もが_主義を唱えていても背後に存在しているのが「保
護(hù)主義」である。_と保護(hù)とは相反する概念で、_貿(mào)易を推奨していく上で、自國で競爭
力のない産業(yè)が貿(mào)易相手國の競爭力のある産業(yè)に影響を受けていることを見逃すわけにはいか
ない。よって自國內(nèi)における多少の保護(hù)は必要となるであろうが、相手國との兼ね合いをどう
すべきかが問題となる。したがって、_貿(mào)易という形だけを追求していくことが、雙方の貿(mào)
易収支のアンバランスを解消していくことにはならず、貿(mào)易を行う上ではそれが一概に公正な
貿(mào)易を行っているとはいえないだろう。
これから、日本とアメリカはお互いがどのように譲歩をし合って_で公正な貿(mào)易を目指し
ていくのであろうか。日米貿(mào)易摩擦には雙方の政治、経済_、また産業(yè)が深く関わっている。
よって、「_度がある公正な貿(mào)易」の可能性や方法を探るべく、これまでの日米間の通商政策
の歴史や保護(hù)主義的な通商法を検証していくことで、公正貿(mào)易の実現(xiàn)を阻害する問題點(diǎn)と解決
法を見出していくことにする。


1. 日米貿(mào)易の概要と摩擦の生成

1.1. 日米間における貿(mào)易データ

まず、日米間それぞれの貿(mào)易品目の特徴を述べると、日本からアメリカへの輸出品は工業(yè)品
が主であり、所得弾性値の高いものが多いといえる。実際、この工業(yè)品はアメリカからの需要
81 香川大學(xué) 経済政策研究 第 3 號(hào)（通巻第 3 號(hào)） 2007 年 3 月
が高い。逆にアメリカから日本への輸出品は自動(dòng)車や機(jī)械類が大半であるものの、同時(shí)に一次
産品である食料の日本の対米輸入が 22.1％を占めており、所得弾性値が低いものも多いといえ
る。ここから両者の輸出入品目の內(nèi)訳にアンバランスが生じているといえる。
2004 年におけるアメリカの対日輸出は前年比 4.6%上昇の 544 億ドル、輸入は前年比 9.8%上
昇の 1296 億ドルである。日本の対米輸出、輸入はともに年々増加している。
表 1 は財(cái)務(wù)省、國際連合のデータをもとに JETRO と総務(wù)省が作成した日本の貿(mào)易相手國の上
位國とアメリカの主要相手國の上位國の輸出入額の統(tǒng)計(jì)である。2005 年の日本の貿(mào)易相手國と
してアメリカは輸出、輸入はそれぞれで 1
……（新文秘網(wǎng)http://www.120pk.cn省略2626字，正式會(huì)員可完整閱讀）……　
済政策研究 第 3 號(hào)（通巻第 3 號(hào)） 2007 年 3 月

1.3. 日本とアメリカの「貿(mào)易障壁」の認(rèn)識(shí)の違い

1.2 節(jié)でのプロセスにもあったように、日米貿(mào)易において日本とアメリカの雙方が感じている
「不公正観」には食い違いが生じる。そこで、両國政府が公表する報(bào)告書をそれぞれ示してお
く。
アメリカの『外國貿(mào)易障壁に関する國別貿(mào)易評(píng)価報(bào)告書』（USTR が公表。GATT、WTO のル
ールとの整合性を問わずに指摘。）によると日本に対する以下の貿(mào)易障壁を含む事柄を不公正で
あるとして挙げている。
・ 関連企業(yè)間の協(xié)力で相互にいりくんだ「系列」関係の存在が公正な市場アクセスを阻害
する
・ 高度に発達(dá)した政府の経済規(guī)制と規(guī)制の運(yùn)用における透明性と予測(cè)可能性の欠如
・ 官僚と日本企業(yè)との密接な協(xié)議と行政指導(dǎo)の伝統(tǒng)
一方、日本の『不公正貿(mào)易報(bào)告書』（経済産業(yè)省が公表。GATT、WTO のルールとの整合性
に基づき指摘。）によると、以下のアメリカに対する障壁を含む事柄を不公正として捉えている。
・ 輸出自主規(guī)制の要請(qǐng)などの「灰色」配置が WTO セーフガード協(xié)定により段階的に廃止
されることになったが、將來同じような問題が生じないという保証はない
・ 國j-a全保障政策といった曖昧な基準(zhǔn)に基づく數(shù)量制限や一方的判斷に基づく措置
・ アンチ・ダンピング法および手続
・ 相殺関稅法及びアメリカ特有の補(bǔ)助金算定方式
・ 外國製品を差別する知的財(cái)産権法
・ 政府調(diào)達(dá)慣行
・ 恣意的で一貫性を欠く原産地規(guī)制
このようにアメリカ側(cè)は貿(mào)易を行う上での日本の構(gòu)造的な障壁を問題としているのに対して、
日本側(cè)はアメリカの措置でGATTやWTOの取り決めに違反する恐れがある事柄を指摘している。
日本とアメリカの両國はそれぞれの異なる「不公正」概念のもとで通商政策を行っているため、
アメリカと日本が貿(mào)易障壁と指摘する問題點(diǎn)に違いが見られることを踏まえた上で、互いに批
判しあうだけでなく、解決を図るために譲歩しあうことが必要となってくる。
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1.4. 日米貿(mào)易摩擦の焦點(diǎn)となる問題點(diǎn)

貿(mào)易摩擦の問題點(diǎn)のまず一つ目として、日本の対米輸出規(guī)制または対米輸出自主規(guī)制が挙げ
られる。この輸出規(guī)制を行う管理貿(mào)易は、アメリカ國內(nèi)でも議論されてきた保護(hù)貿(mào)易の象徴で
ある。日米貿(mào)易摩擦ではこれまで多くの日本製品の個(gè)別品目が非難対象とされ、そのうちアメ
リカが日本の輸出を規(guī)制した品物には、鉄鋼、テレビ、VTR、DVD が含まれ、日本が対米輸出
自主規(guī)制という形をとった品物には、繊維、工作機(jī)械、自動(dòng)車が含まれた。
日本の対米輸出の自主規(guī)制の一例として自動(dòng)車をとりあげる。日本の自動(dòng)車の対米輸出が増
加した 1980 年にはアメリカ國內(nèi)の工場の閉鎖や 20 萬人のレイオフが起きた。日本車輸出の増
加がアメリカ國內(nèi)での雇用創(chuàng)出量の低下の大きな一因となったのである。アメリカは國內(nèi)での
雇用減や企業(yè)の収益減をも引き起こした日本車の輸出増加に対応するため、全米自動(dòng)車労働組
合は日本車の輸入救済措置の発動(dòng)を求め、またアメリカ議會(huì)でも日本車の輸入規(guī)制法案が続出
84アメリカ通商政策と日米貿(mào)易の展望
した。しかし、アメリカ國內(nèi)で_貿(mào)易を考慮する側(cè)からの日本車の輸入規(guī)制法案についての
反対があり、また、全米自動(dòng)車労働組合の要求も認(rèn)められなかった。したがって、アメリカは
あからさまに日本の輸出を規(guī)制するのではなく、日本へ対米輸出自主規(guī)制という妥協(xié)案をとる
ように求めた。そうして1981年に開始された対米自動(dòng)車輸出の自主規(guī)制は1994年まで継続し、
臺(tái)數(shù)では1981～82年では168萬臺(tái)以下であったのが1986～87年では230萬臺(tái)以下と推移した。
それからは、日本の自動(dòng)車企業(yè)のアメリカ現(xiàn)地における生産が進(jìn)んできた。2006 年現(xiàn)在にお
いて日本車の対米輸出は増加しているが、アメリカ國內(nèi)の自動(dòng)車産業(yè)の衰退次第で再び日本車
の輸出自主規(guī)制がなされる可能性もないとはいえないであろう。実際に、アメリカが日本から
の輸入を規(guī)制すると、消費(fèi)者はよい製品を高額で購入しなくてはならなくなり、日本製品の代
替物が存在しない場合には企業(yè)はコストの上昇という被害を受け、日本だけでなくアメリカ自
身も被害を受ける。しかし、自動(dòng)車の例に代表されるように、アメリカが表面的には対米輸出
規(guī)制を?qū)g施せず、日本に対米輸出自主規(guī)制を促した背景にもやはりアメリカ國內(nèi)に保護(hù)主義的
な考えが存在するのである。
二つ目にアメリカの対日輸出の拡大が挙げられる。その代表事例として 1970 年代終わりの牛
肉・オレンジ問題が挙げられる。日本からの金屬、機(jī)械の輸出が著しかった當(dāng)時(shí)、特に牛肉と
オレンジに焦點(diǎn)を當(dāng)ててアメリカは日本の市場の開放を求めてきた。この問題については 78
年に會(huì)談が開かれ、牛肉・オレンジの輸入枠を拡大するということで一応の決著はついたが、
再び 80 年代に問題が再浮上した際にはさらに日本の外國からの輸入枠を拡大するという方策
をとった。その一つの例として、2006 年 6 月 29 日に始まった、WTO閣僚會(huì)合ではアメリカは
日本やEUに「農(nóng)産物の関稅を 55~90%削減したうえで、全品目の関稅率を一律 75%以下にカッ
トする『上限関稅の導(dǎo)入』」
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を迫っている。このアメリカの強(qiáng)硬な要求には、農(nóng)産物輸出をよ
り増加させるために、日本の市場の開放を促したいというアメリカ議會(huì)の考えが込められてい
るといえるが、日本側(cè)は反対姿勢(shì)をとっている。
最後にアメリカは貿(mào)易赤字とともに雙子の赤字とされる、多額の財(cái)政赤字も増加させ続けて
いる。貿(mào)易摩擦問題の改善策には輸入品規(guī)制や輸出品の拡大といったミクロ的な対策だけでな
く、貿(mào)易相手國同士の経済情勢(shì)の違いというマクロ的な要因も大きく影響しあうことも頭に入
れておく必要がある。
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2. GATT ラウンドとアメリカの通商政策の軌跡

2.1. 通商政策に関わるアメリカの組織

組織_、権限から見るアメリカ議會(huì)と大統(tǒng)領(lǐng)の関係
アメリカの通商政策には多くの機(jī)関が関連をしており、それぞれの機(jī)関が絡(luò)み合う中で、日
米貿(mào)易摩擦の中でも根底となるアメリカの保護(hù)主義的な考えが生まれてくる。まずは、アメリ
カの通商政策において保護(hù)主義がどのように浮上してくるかをアメリカの議會(huì)と大統(tǒng)領(lǐng)の関係
をもって觸れておきたい。


85香川大學(xué) 経済政策研究 第 3 號(hào)（通巻第 3 號(hào)） 2007 年 3 月
図 1 連邦行政府の組織


大統(tǒng)領(lǐng)
補(bǔ)佐機(jī)関（staff agency） 政策決定執(zhí)行機(jī)関(line agency)
內(nèi)閣：大統(tǒng)領(lǐng)、副大統(tǒng)領(lǐng)、各省長官、國連大使
CIA 長官、行政管理予算局長、大統(tǒng)領(lǐng)首席補(bǔ)佐官らに
より編成

大統(tǒng)領(lǐng)府 ―ホワイトハウス事務(wù)局―大統(tǒng)領(lǐng)補(bǔ)佐官
―行政管理予算局
―経済諮問審議會(huì)
―國j-a全保障會(huì)議
―アメリカ通商代表部（USTR）など
國務(wù)省、財(cái)務(wù)省、國防総省、司法省、內(nèi)務(wù)省、農(nóng)務(wù)省、
商務(wù)省、労働省、保健社會(huì)福祉省、住宅都市開発省、
運(yùn)輸省、エネルギー省、教育省、退役軍人省

獨(dú)立行政機(jī)関：中央情報(bào)局（CIA）、航空宇宙局（NASA）など
獨(dú)立規(guī)制委員會(huì)：國際貿(mào)易委員會(huì)（ITC）、証券取引委員會(huì)など
（出所） 伊藤（2000,341 頁）より著者作成。


図 1 は大統(tǒng)領(lǐng)を取り巻く多くの機(jī)関の関係を示している。まず、アメリカは大統(tǒng)領(lǐng)制をとっ
ており、行政府と議會(huì)とは區(qū)別される。アメリカの議會(huì)制度は日本やイギリスの議院內(nèi)閣制と
は異なり、大統(tǒng)領(lǐng)と議會(huì)はお互いが獨(dú)立した立場であるため、度々、衝突を起こすことが多い。
その際、アメリカが日本に対して保護(hù)主義的な政策を提示してくることには、アメリカ國內(nèi)に
おいて議會(huì)が大きくアメリカの通商政策に関わっているということに強(qiáng)く関係している。
議會(huì)は上院と下院で構(gòu)成される二院制を採っており、1970 年より以前は雙方の権力に差異も
見られたこともあったが、基本的には上院と下院は同等の地位を保持するとされている。上院、
下院の両院はそれぞれ常任委員會(huì)を持ち、権限を持つ政策について両院が審議を行う。貿(mào)易に
関する委員會(huì)だけを特に取り出した表 2 を參照してほしい。両院の持つ権限は全く同じである
とはいえないが、基本的に相似しているので、同じ案について協(xié)議を行う際に、雙方の承認(rèn)を
得るまでに意見が衝突し、時(shí)間がかかるという問題も所在する。
また、「當(dāng)會(huì)期における通商協(xié)定交渉により影響を受ける法律の條項(xiàng)を管轄する上・下院の委
員會(huì)、そして歳入委員會(huì)と財(cái)政委員會(huì)の両委員會(huì)からのそれぞれ 5 名の委員で構(gòu)成される議會(huì)
86アメリカ通商政策と日米貿(mào)易の展望
監(jiān)視グループを設(shè)置した。議會(huì)監(jiān)視グループの目的は、大統(tǒng)領(lǐng)と米國通商代表部USTRに対し
て、具體的な目標(biāo)の明文化、交渉戦略および立場、通商協(xié)定の策定、通商協(xié)定での交渉約束の
遵守と施行に関して助言を與えることである�！�
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表 2 上院、下院の常任委員會(huì)の貿(mào)易に関する権限

上院委員會(huì) 貿(mào)易に関する國際政策の権限
農(nóng)業(yè)・栄養(yǎng)・林業(yè)委員會(huì) 農(nóng)産物の輸出入
銀行・住宅・都市問題委員會(huì) 輸出規(guī)制と融資、外國製品のボイコット、外國の不正行為に関する法、IMF、
アメリカにおける外國直接投資
商業(yè)・科學(xué)・運(yùn)輸委員會(huì) 輸出促進(jìn)：アメリカ國內(nèi)外での外國直接投資
金融委員會(huì) 貿(mào)易、輸入と外國の関稅、非関稅障壁に焦點(diǎn)をあてる。
外交委員會(huì) IMF のアメリカの參加、條約の確認(rèn)

下院委員會(huì) 貿(mào)易に関する國際政策の権限
農(nóng)業(yè)委員會(huì) 上院と同じ
銀行・金融・都市問題委員會(huì) IMF、輸出入銀行
エネルギー・商業(yè)委員會(huì) アメリカにおける外國直接投資
外交委員會(huì) 一般的な國際経済政策、輸出コントロール、商品協(xié)定、総合的輸出政策、外
國ボイコット
歳入委員會(huì) 貿(mào)易、輸入や外國の関稅、非関稅障壁
（出所） S.D.コーエン（1995、142 頁）をもとに著者作成。

また、それぞれの議會(huì)には、民主黨と共和黨の存在がある。これまでの議會(huì)の政黨勢(shì)力と大
統(tǒng)領(lǐng)の所屬する政黨の関係を見ると、歴代大統(tǒng)領(lǐng)の所屬する黨は、議會(huì)の多數(shù)派黨とは関係が
ないことが読み取れる。例えば、アイゼンハワー（1953-61）、ニクソン（1969-74）、フォード
（1974-77）、レーガン（1981-88）やブッシュ（シニア、1989-93）大統(tǒng)領(lǐng)などは全員共和黨出身
である。一方、この頃の議會(huì)は下院で 80 年から 84 年の間の選挙で共和黨が多數(shù)派になってい
ることを除けば、上院、下院ともに多數(shù)派は民主黨であったのである。
議會(huì)に対する大統(tǒng)領(lǐng)の権限としては一つ目に、「議會(huì)に教書を送付して『必要かつ適切な』立
法を勧告する権限」
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がある。教書の內(nèi)容は専門家によって作成され、行政府を通じて與えら
れることが多い。実質(zhì)的には議員により法案が提出されるが、大統(tǒng)領(lǐng)はその教書を通じて影響
を與えることができる。二つ目に、通商政策法案に対する拒否権が挙げられる。つまり、上下
両院で賛同を得た法案に対して大統(tǒng)領(lǐng)が署名をせず、異議を唱える権限のことである。通常、
拒否権が行使された法案でも、議會(huì)の両院の 3 分の 2 以上の賛成がある場合や、両院で賛同を
得た法案が大統(tǒng)領(lǐng)の手に渡って 10 日以內(nèi)に署名されない場合には、法案はそのまま成立する。
しかし、大統(tǒng)領(lǐng)は法案の成立の阻止のために、大統(tǒng)領(lǐng)が議會(huì)の開會(huì)期間を利用して議會(huì)に法案
を返送しないという、ポケット拒否と呼ばれる絶対的拒否権を行使することがある�！笟s代の大
統(tǒng)領(lǐng)によって行使された拒否権の回?cái)?shù)は、1789 年から 1980 年までの間で通常拒否 1375 回、ポ
ケット拒否 1011 回、総數(shù) 2386 回に達(dá)している�！�
１３
その中で議會(huì)が大統(tǒng)領(lǐng)の拒否権を覆せた
87香川大學(xué) 経済政策研究 第 3 號(hào)（通巻第 3 號(hào)） 2007 年 3 月
のは、たった 92 回だけという事実から、拒否権で大統(tǒng)領(lǐng)が議會(huì)に影響を與えることが分かる。
しかし、大統(tǒng)領(lǐng)にいくら議會(huì)に対する影響力や権限があるといっても、法案は議會(huì)で作られ、
常に大統(tǒng)領(lǐng)の権限が行使され、法案の阻止がうまくいくというわけではない。また、議會(huì)がア
メリカの通商政策に與える影響は大きいため、それぞれの時(shí)代の議會(huì)に占める共和黨、民主黨
の割合や勢(shì)力に通商政策が保護(hù)主義的になるか ……（未完，全文共41014字，當(dāng)前僅顯示7377字，請(qǐng)閱讀下面提示信息。收藏《論文：アメリカ通商政策と日米貿(mào)易の展望》）